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地味な「小満」草が伸び緑が深く

二十四節気・小満
立夏の15日後にやってくる二十四節気が「小満(しょうまん)」。
二十四節気の中ではあまり知られていない地味な暦言葉だ。

麦が少しずつ黄色く色づいてきた。2018年5月20日

小満は「すべてのものが次第に伸びて天地に満ち始める」の意味。立夏が過ぎ気温が上がり作物が育ち、木の若葉が伸びる。

風薫る5月の空に現れた暈

 5月21日が小満になることが多い。2018年の小満も21日。立夏の後一時気温が高い日があったが、再び気温が下がり、過ごしやすい日が続いた。まさに「風薫る5月」。

平野では田植えされた苗が伸び、青々としていた麦は緑から黄色に色づいてきた。

田んぼの苗も青々と伸びてきた

5月21日の福井市の天気は晴れ。朝から青空が広がり、きれいな巻雲や巻層雲、巻積雲が広がり、夕方はほぼ雲も消えて明るい夕日が平野を照らし出した。

5月21日小満、朝の空
小満夕方の空

最高気温は25.7度。前日より4.5度、平年より2.7度高く少し暑さが戻ってきた。これからは田植え後の稲もぐんぐん育っていきそうだ。

明るい空。これから水田も緑になってくる

前の二十四節気は立夏、5月5日。

次の二十四節気は芒種 6月6日。

さわやかな青空 立夏

二十四節気・立夏

七十二候・蛙始鳴(かわずはじめてなく)

夏の始まりの夜明け。日の出は午前6時前

旧暦の暦の上で夏が始まる。2018年は5月5日。「端午の節句」、国民の祝日の「こどもの日」と重なる年が多い。

夏の初めだけにまだ涼しげな気候で俳句にもさわやかな雰囲気の句が多い。

「夏立つや衣桁にかはる風の色 也有」

「さざなみの絹ふくごとく夏来る 山口青邨」

「美濃といふ立夏の水奔る国 福島勲」

立夏の5月5日は朝から快晴。気温は低くさわやかな青空が広がった。

立夏の日差しを受けて新緑は輝く
夕方には飛行機雲が現れた

前の二十四節気は穀雨

次の二十四節気は小満

上空の強い風レンズ雲が出現

雲種・レンズ雲

2つ並んだレンズ雲=2018年5月

凸レンズを横に浮かべたような雲が風の強い日に現れることがある。レンズ雲だ。巻積雲や高積雲から生まれる。すっきりした青空で上空の風が強く、山の近くでできることが多いが、風の流れで地表でできることも。

 風上で雲が生まれ、風下で消えるため、同じ場所にとどまって見えることも。太陽の方向に現れると彩雲と重なることもある。

彩雲と重なったレンズ雲

 

八十八夜、新緑が鮮やか、田植えも

雑節・八十八夜

八十八夜は小雨模様。水を張った田んぼが増えてきた

 

「夏も近づく八十八夜」と文部省唱歌でおなじみの「八十八夜」は雑節の一つ。立春から数えて88日目の日を表す。2018年の立春は2月4日。八十八夜は5月2日。

 

 「88日の別れ霜」という言葉もあり、このころにはもう霜が降りず、朝晩の寒さもなくなる。若葉が広がる新緑の候でもあり、一番茶を摘む季節だ。

 

 夏も近づく八十八夜

 野にも山にも若葉が茂る

 あれに見えるは茶摘みぢやないか

 あかねだすきに菅(すげ)の笠

 

 日和つづきの今日このごろを

 心のどかに摘みつつ歌ふ

 摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ

 摘まにゃ日本の茶にならぬ

 

 こののどかな茶摘み歌は、まさに日本の野山の初夏の原風景そのものだ。

 

 平野の八十八夜は田んぼに水が張られ、一部では早稲の田植えも行われ、麦は青々と穂を伸ばす。

久しぶりに海岸へ、雲多く日没見えず

サンセットビーチの夕景。最初は夕日が見えた

5月1日夕方久しぶりに海に夕日の写真を撮りに行った。昨年11月以来ほぼ5カ月ぶり。今年1月に首の手術をしてしばらく仕事の行き帰り以外の寄り道は控えていた。休みの日も家の近くに出かけるだけ。写真にも広がりがなくなっていた。

少しずつ体力も回復、5月1日仕事帰りに福井県坂井市三国町のサンセットビーチに向かった。昨年12月初め以来5ヶ月ぶり。砂浜なので転んでも大丈夫だと思った。

九頭竜川河口の夕日

天気は朝から太陽は出ているが薄い雲は多く、夕方の空も快晴ではなかった。午後6時過ぎビーチ手前の九頭竜川河口は薄い雲を通してオレンジの夕日が見え、川の水面を照らし出した。

そこから500メートルほど離れた海岸に車で向かった。12月と比べると日没前の夕日は右に、西の方に動いている。川沿いの道からは夕日は見えない。

サンセットビーチに付いたのは午後6時前。日没の30分前。平日だったが海岸には多くの人がいて海に夕日が照らされた景色を眺めていた。海岸へ向かう階段も、通路も思ったより砂が多い。きれいな夕日を撮ろうと波打ち際に向かうも水平線近くは雲が多く、日没近くでは夕日は雲の後ろに隠れてしまった。

夕日は見えなかったがくっきりとラインを描く飛行機雲や海に映し出される夕暮れの光が綺麗だった。

上空には飛行機雲も流れる

2017年12月の海の夕日

田んぼの風景ことしも夕日に染まる

毎年思うことだが、4月から5月にかけての田んぼの風景は美しい。早稲の田植え前に水が流し込まれ、最初は濁っていた水が水かさが増すにつれて濁りも消え、風のない日は静かな水面が空や風景を映し出す。

年を追うごと平野では田んぼの区画整理が進み、一区画あたりの面積が広がり、プールの何倍もの大きさとなる。

日が暮れる午後6時過ぎには広い水田地帯がオレンジや赤く染まる。夕日の長い光の影が伸びる。日没後もうっすらとトワイライト色が続く。

皐月の5月1日。田んぼには水が満ち夕日を映し出す

皐月、さつき、5月田植えの季節

5月の和風月名で皐月(さつき)。

4月終わり田に水が満たされ少しずつ田植えが行われる

旧暦の5月の呼び名であるが、実際の季節は4月頃。まだ春のなかばというころ。

早苗を植える「早苗月(さなえづき)」が略されて「さつき」となり、後に「皐月」の字があてられといわれる。今の季節より早い時期だが、そのころは苗が植えられていた。

田植え前サギが田んぼにたたずむ

しかし現在は以前より温暖化の夏の暑さなどから田植えが遅くなっている。早稲でも4月の終わり、コシヒカリなど人気品種は5月中頃が推奨されている。旧暦の季節感が現代と一致した。

田植えの風景はこれからだ。

苗が植えられた田んぼ

Sample Content

苗が植えられた田んぼ

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2日続きの雨、田んぼが潤う穀雨本番

植物を生き生きさせる雨が降るという穀雨。でも今年の穀雨、4月20日はその1週間前から晴天続きで雨もしばらく降ってなく、穀雨という雰囲気ではなかった。

福井平野に降る雨=2018年4月25日

4月24日から雨となった。24日夜から25日昼にかけてやや強い雨になった。25日午後も小雨が続き、水が張られた平野の水田風景と相まって雨に煙るまさに穀雨の風景が広がった。緑が増してくる麦も雨を受けて一層鮮やかだった。

小麦畑が雨で一層緑に

田んぼを染める夕陽、水面の面積が増える?

今年も平野が一面赤く染まる時期がやってきた。4月初旬福井平野の水田は少しずつ水が張られていく。面積は次第に増え4月中旬になると湖面のような一角が出現する。

晴れた日の夕方、オレンジ色の夕日が水面に長い光の帯を描き出す。

同じように晴れ上がっていても日没前の夕日の色は異なる。

空気が澄んだ快晴の日は明るい黄道色。湿気があり少し霞んだ空はオレンジ色。もやった空はピンクから赤色。夕日の色に合わせて田んぼの水面の色も違っている。

夕陽が沈んだ後は茜色やピンクに染まった雲が水面に映る。

今年は昨年以上に水田の集約化が進み水が張られる田がまとまり面積も増えているようだ。田んぼの夕焼け空5月中頃まで場所を変えて続く。

田んぼが水鏡に、早稲の田植え近づく

水田が湖に、春の田園風景その1

水が張られた水田。青空を静かに映し出す

今年も田んぼが水鏡になる時季がやってきた。平野の水田に水が張られ、湖や池のような風景が広がる。田んぼに植える稲の品種によって田植えの時期が変わり水が張られる日も違ってくる。

今年は4月15日頃から一部の田んぼに水が満たされている。早稲が田植えするためだ。福井県ではハナエチゼンなどの品種だろう。地域によっても水が張られる時期は違い、いま水が張られているのはは大きな福井平野の石川県側の一部地域だ。ほかは麦が植えられていたり、田植えの準備も進んでいない。

最近は農業法人で稲作を行うところも多く、耕作地が集約されひとつの田んぼの面積も広くなっている。田んぼを耕し水を入れ始めたところはまだ土が見えたり、水が濁っていたりするが、少し時間がたつと水の濁りは消え、風がないとまるで湖のような静かな水面が広がり空の景色を映し出す。夕方夕日が平野を照らし出すと水田もオレンジ色や赤く色づいていく。