芒種「種を蒔くころ」風景は麦秋

二十四節気・芒種

麦は黄色く色づく 芒種は稲や麦など穂が伸びる植物の種をまく時期の旧暦5月の言葉。

2018年は6月6日。

とげのような細い毛がでている麦の穂。芒(のぎ)

「芒」は「のぎ」とも読み稲・麦などイネ科植物の実の外殻にある針のような毛。芒(すすき)もその一種だ。これらの植物の種を蒔くころをいう。「小満」と「夏至」の間の二十四節気の言葉だ。

田植えも終わり稲の苗も伸びてきた

今の季節では稲の田植えは早いところは4月の終わり。育てる米の種類にもよるが5月初めから20日過ぎが多い。芒種の頃は田んぼの緑の苗が伸びて水田は青々としている。一方の麦は種まきは秋から冬にかけて、芒種はもう黄色く色づき早いところでは収穫も行われている。「麦秋」だ。

「芒種はや人の肌さす山の草」 鷹羽狩行

俳句の世界では夏草が強く生えてきている。

七十二候ではカマキリ生まれる日

6月6日は七十二候で螳螂生。(かまきりしょうず)。

カマキリが生まれる頃。夏の虫が生まれる時期でもある。

6月6日は全国的に雨模様

梅雨前線が伸びて近畿、東海、関東甲信地方が梅雨入りした。

北陸地方はどんより曇り空だったが雨はあまり降らず梅雨入りは持ち越した。

小雨模様。6月6日朝の高岡駅
夕方の自宅前の空。うっすら太陽が見えた=6月6日

前の二十四節気は5月21日「小満」

次の二十四節気は6月21日「夏至」

地味な「小満」草が伸び緑が深く

二十四節気・小満
立夏の15日後にやってくる二十四節気が「小満(しょうまん)」。
二十四節気の中ではあまり知られていない地味な暦言葉だ。

麦が少しずつ黄色く色づいてきた。2018年5月20日

小満は「すべてのものが次第に伸びて天地に満ち始める」の意味。立夏が過ぎ気温が上がり作物が育ち、木の若葉が伸びる。

風薫る5月の空に現れた暈

 5月21日が小満になることが多い。2018年の小満も21日。立夏の後一時気温が高い日があったが、再び気温が下がり、過ごしやすい日が続いた。まさに「風薫る5月」。

平野では田植えされた苗が伸び、青々としていた麦は緑から黄色に色づいてきた。

田んぼの苗も青々と伸びてきた

5月21日の福井市の天気は晴れ。朝から青空が広がり、きれいな巻雲や巻層雲、巻積雲が広がり、夕方はほぼ雲も消えて明るい夕日が平野を照らし出した。

5月21日小満、朝の空
小満夕方の空

最高気温は25.7度。前日より4.5度、平年より2.7度高く少し暑さが戻ってきた。これからは田植え後の稲もぐんぐん育っていきそうだ。

明るい空。これから水田も緑になってくる

前の二十四節気は立夏、5月5日。

次の二十四節気は芒種 6月6日。

さわやかな青空 立夏

二十四節気・立夏

七十二候・蛙始鳴(かわずはじめてなく)

夏の始まりの夜明け。日の出は午前6時前

旧暦の暦の上で夏が始まる。2018年は5月5日。「端午の節句」、国民の祝日の「こどもの日」と重なる年が多い。

夏の初めだけにまだ涼しげな気候で俳句にもさわやかな雰囲気の句が多い。

「夏立つや衣桁にかはる風の色 也有」

「さざなみの絹ふくごとく夏来る 山口青邨」

「美濃といふ立夏の水奔る国 福島勲」

立夏の5月5日は朝から快晴。気温は低くさわやかな青空が広がった。

立夏の日差しを受けて新緑は輝く
夕方には飛行機雲が現れた

前の二十四節気は穀雨

次の二十四節気は小満

八十八夜、新緑が鮮やか、田植えも

雑節・八十八夜

八十八夜は小雨模様。水を張った田んぼが増えてきた

 

「夏も近づく八十八夜」と文部省唱歌でおなじみの「八十八夜」は雑節の一つ。立春から数えて88日目の日を表す。2018年の立春は2月4日。八十八夜は5月2日。

 

 「88日の別れ霜」という言葉もあり、このころにはもう霜が降りず、朝晩の寒さもなくなる。若葉が広がる新緑の候でもあり、一番茶を摘む季節だ。

 

 夏も近づく八十八夜

 野にも山にも若葉が茂る

 あれに見えるは茶摘みぢやないか

 あかねだすきに菅(すげ)の笠

 

 日和つづきの今日このごろを

 心のどかに摘みつつ歌ふ

 摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ

 摘まにゃ日本の茶にならぬ

 

 こののどかな茶摘み歌は、まさに日本の野山の初夏の原風景そのものだ。

 

 平野の八十八夜は田んぼに水が張られ、一部では早稲の田植えも行われ、麦は青々と穂を伸ばす。

春土用、肌寒い一日だった

雑節・春土用入り

2018年4月17日は雑節の「春土用入り」。

春土用入りの4月17日朝は曇り空

「土用」は季節の変わり目を象徴する年に4回あり、ウナギを食べる風習がある夏の土用が広く知られている。

「土用」は季節の変わり目を象徴する雑節で春土用はあまりなじみないが、立夏までの18日間。

 4月17日が春土用入り

 4月27日が丑の日

 5月4日が土用明け

どんどん暑くなってきて土用明けは初夏の雰囲気がやってくる。

土用入りの17日は曇りから雨模様で肌寒い一日だった。

春土用。4月17日夕は小雨が降り出し肌寒い

 

穀雨でも晴れ続き、でも田んぼには水

二十四節気・穀雨

穀雨の4月20日。雲ひとつない晴天続く

 1年を24に分けて季節を現す二十四節気のうち、春の最後の節気だ。2018年の穀雨は4月20日。

 世の中が明るく春らしくなる清明から15日。穏やかな雨が降り、穀物が芽吹き成長していく。そんな意味合いがある。

 「百穀春雨」とも言われる。

 春の雨が百穀、いろんな穀物を潤し育てていく。

 今年は清明のあと晴天が続いている。穀雨の4月20日も晴れ。曇り空の日はあったが4月11日以来雨を見ていない。畑や空き地の地面が乾いている。

 それでも草花は元気に育っている。乾いた感じはしない。

 田んぼには水を引き入れるところが増えて湖や池のような雰囲気。雨がなくてもしっとりとしている。

春の季語でもある

「水郷に櫓の鳴き昏るる穀雨かな」 市川花庭

 穀雨の次の二十四節気は立夏。既に気温が25度を超える夏日も、地域によっては30度の真夏日も現れているが、暦の上でも夏がやってくる。

前の二十四節気は清明

彼岸明け、好天墓参り日和

雑節・彼岸明け

雑節の春彼岸は7日間。2018年は3月18日から3月24日まで。3月24日が彼岸明けだった。

彼岸明けの3月24日朝には太陽にかかる暈が見えた

雑節の中でも仏教との結びつきの強い彼岸は中日の春分の日を中心にその前後に墓参りをする人が多い。しかし今年は彼岸の入りの18日頃から下り坂で21日の春分の日は全国的に風も強く冷たい雨の降る雨模様の天気。墓参りを延期する人もいた。

墓地の上には巻雲や巻層雲が広がる

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彼岸明けの3月24日は朝から青空。寒さも和らぎ墓地には春の暖かさを待ちわびた人たちが次々とやってきた。少し風が強くろうそくの火や線香を燃やすのに少し苦労しながら先祖の墓に手を合わせていた。

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 朝には巻層雲を通して太陽に暈がかかったり、一時雲が広がった後、夕方には夕日が見えるなど春の彼岸日和となった。

雑節・社日

雑節・彼岸の入り

二十四節気・春分

社日、地域の神社をまつる日

雑節・社日(しゃにち)

社日は土地の守護神である産土神(うぶすながみ)をまつる日。春、秋に1回ずつあるが、雑節の中でもあまり知られていない。恥ずかしながら筆者もことし初めてこの日のことを知った。

いつも使っているスマホ用のデジタルカレンダーの3月23日に「社日」という項目があった。調べてみる雑節の1つで上記のような意味合いの日とわかった。ただ2018年の日にちは3月23日でないことが多い。

3月23日の夕景

【春分、秋分の日に最も近い戊(つちのえ)の日が社日となる】。これが社日の定義だ。

戊とは古代の中国から使われている十干(じっかん)の1つ。十干とは古代の数字のようなもので甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10の呼び名があり10日で一巡する。それぞれに意味合いがあり5番目の戊は勢いよく葉が茂る様子を現し反映を意味するという。

いろんな暦をみると3月の戊は17日か27日で春分に近いのは17日。3月17日が社日で、地域の神社に参るべき日だったようだ。この春はもう終わってしまったので秋の社日に注目したい。2018年の秋の社日は9月23日となる。

春社日の3月17日の夕日

先に紹介したデジタルカレンダーは9月19日が秋社日。なぜこうなっているのかもう少し考えてみたい。

次の雑節は5月の「八十八夜」

前の雑節は「彼岸」

春分、太陽は見えず寒い一日

二十四節気・春分

春になり花を付けた庭の蝋梅

春分と秋分は太陽が真東から上がり真西に沈む日。昼と夜の長さがほぼ同じになる。春分はこの日を境に昼の時間が長くなっていくのに対し、秋分は逆に夜が長くなっていく。日の出の場所は南東から北東へ、日没も南西から北西へ動き空に太陽はより大きな弧を描いていく。秋分はこの逆で、空に太陽が描く弧は小さくなっていく。

春分の日は7日間ある雑節の春彼岸の中日。仏教では彼岸に墓参りする習慣があり、祝日の春分の日に参る人が多い、2018年の春分の日は3月21日。福井市の日の出は5時58分、日の入りは18時8分。実際の昼はちょうど12時間と10分だった。

東京も昼の時間は12時間9分、札幌も12時間10分、那覇が12時間8分とどこも昼が長い。昼と夜の時間がちょうど同じなのは3月16,17日頃だった。

春分に昼が長いのは、日の出が太陽の上端が水辺線にかかる時間、日の入りが太陽の上端が水平線に沈む時間となっているためで、太陽の中心が水平線にかかる時間で計ると昼夜が一緒になるという。

一日中雨となった春分の日3月21日

3月21日の春分の日は全国的に寒かった.関東は雪模様、福井では雪こそなかったが一日中雨で最高気温は6度台と2月上旬並みの寒さ、墓参りの予定を延期した人もいた。

春分日の前日の3月20日は夕方青空が見え、夕日はほぼまにしに俳句では春分はもちろん春の季語だが、あまり有名な句はない。

春分の日前日の3月20日は青空も見え、真西に沈む夕日も見えた。

「春分の日の涯にある雪の寺」 皆川盤水

次の二十四節気は清明、4月5日。

前の二十四節気は3月6日啓蟄

 

 

 

「彼岸の入り」夕日は西へ、暖かさ戻る

3月18日は2018年の雑節の彼岸の入り。

川の向こう、西に沈んでゆく夕日=2018年3月17日

彼岸は仏教用語で現実世界の此岸(しがん)に対し理想の世界を彼岸と呼んだ。理想の世界「極楽」が西方浄土、西にあるということから出てきた言葉だ。雑節の彼岸は春と秋の2回ありそれぞれ7日間。その彼岸の中日が二十四節気の春分と秋分。この日はちょうど真西に沈む。最も西に近い日ということになる。二十四節気や雑節の中で明らかに仏教と縁があるのは彼岸だけだ。

冬から春にかけて夕日の沈む場所は南西から北西への移動する。彼岸はほぼ真西の方向へ。日没の時間も次第に遅くなり、日の出の時間は早くなる。日中の明るい時間がどんどん増えて地面を暖め気温が上がっていく。

福井市の場合、3月1日の日の入りは17時50分だったのにほぼ1分のペースで遅くなり、3月12日に18時ちょうど。3月18日は18時5分、春分の3月21日は18時8分となる。

日の出も3月1日は6時26分だったのに18日には6時2分。20日5時台となり、21日は5時58分。

彼岸入りの3月18日の天気は午前中は青空が見えたものの午後からは曇りで夕日が見えなかった。

彼岸の入りの3月18日午前中は暖かく青空が広がった。

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彼岸の入りの3月18日の朝の空。巻雲広がり午後は曇り

前日の3月17日は晴れ上がり、きれいな夕日が見えた。地平線の真ん中に沈んでいく夕日はほぼ真西の方向だった。ことしの彼岸は24日の彼岸明けまで。

夕日は西へ

夕日の上に飛行機雲=3月17日

彼岸に入って再び気温も上がった。福井市の最高気温は18.6度。平年より6.6度、前日より9.2度も高かった。

 

次の雑節は春土用。4月17日から。

前の雑節は節分