片野鴨池。マガンは朝早く立ち、夕方に帰るので昼姿は見えない。
マガンは嘴の付け根が
  白いのが特徴
青空を気持ちよく飛行
先頭の作る気流を
  利用してとぶ雁

  雁行をめぐるエトセトラ
  雁行 マガンやヒシクイなどがくさび形の隊列をとって空を飛ぶ姿をいう。
 前を飛ぶ鳥の起こす気流を利用すると後ろの鳥が楽に飛べるためこんな隊形になる。
 
  マガン 体長70センチ程度、ヒシクイは80センチ以上とやや大きくともにカモ科の渡り鳥。マガンは口元が白いこと、ヒシクイはくちばしが黒く先端が黄色いことで見分ける。このページにでてくるのはほとんどがマガンと見られる。
 主に東北にわたってくる冬鳥で、北陸でも局所的に見られる。ヒシクイも東北、北陸、関東の一部に飛来。片野鴨池にもやってくる。

 片野鴨池 石川県加賀市片野町にある広さ2.3ヘクタールの池。毎年秋シベリアから多くのガンやカモがやってくる。池の周囲には、昔ながらの水田を設けるなど野鳥に適した環境が維持さえ、望遠鏡などが用意された観察館からゆっくりと野鳥を眺めることができる。1993年6月にはラムサール条約の登録湿地となった。
 
 飛行ルート・速度 片野鴨池にわたってきたガンたちは、最初は池の周囲の水田で餌を探すが、12月ごろには、ほろんどが餌を求めて福井平野にやってくる。夜明け前に片野を立ち、帰ってくるのは日没後となり、昼にマガンはほとんど見かけることはできない。
 片野から福井県坂井郡の水田までは約20キロ。また片野から筆者の家までは15キロ。
 たとえば3月初めは6時ごろに片野を出発し、午後6時45分ごろに到着する。となると雁の飛行速度は時速20キロ程度ということになるが、実際はもっとスピードが出ている。 

 気まぐれ  雁の行動は全く気まぐれだ。といっても人間から見るとであって、雁にはそれぞれ理由があるのかもしれない。
 まず雁が飛んでくる時間は日によってばらばら、午前6時半ごろ隊もあれば、午前9時過ぎになる隊もある。福井平野から片野へ帰る時間も、夕暮れの時もあれば、昼前も。午前9時半に片野へ向いて飛んでいく編隊を見かけたことさえある。
 編隊の数も少ないときは5,6羽。多いときは50羽を越えることもある。
 けたたましく鳴く隊が多いが、時にはほとんど音を立てず静かに飛行することもある。
 
 マガン・ヒシクイ? 形はよく似ているがマガンの方が腹の部分が白い。片野へくるのは圧倒的にマガンが多い。マガンは坂井平野の水田、ヒシクイは九頭竜川方面にいくという。
 はっきりとはわからないが、早い時間に鳴き声をあまりたてずに東寄りに飛んでいくのはもしかするとヒシクイなのかもしれない。



























    

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