新型低床電車福井市を走る

  福井市でトランジットモール実験

 福井新へ向かう低床型電車  田原町行きの車両

 福井市で10月12日から歩行者専用道路に路面電車を走らせるトランジットモール実験が始まった。駅前通りの車を通行止めにして電車と小型バスだけを走らせている。電車は名鉄から借りた小型の低床車両で、市内の中心部を路面電車として走るために、街の景観が一新したような感じだ。新しい交通システムへの実験であるとともに、京福路線が第3セクターとして生まれ変わった場合に、新型の軽車両電車(LRV)を走らせようというプランもあるため、そのテストケースにもなる。11月4日までの実験の反応が注目されている。
 現在、福井市内には武生市と福井市を結ぶ福井鉄道の郊外電車がそのまま旧国道8号線に路面電車として乗り入れしている。福井駅前には枝線として入り乗り降りができるようになっている。その福井駅前の200メートルの区間を車を進入禁止にして、電車と小型のコミュニティーバスと歩行者の共存区間とした。実験のため名鉄から2両の電車を借り、新型の低床電車を駅前−福井新、旧型の小型車両を駅前−田原町で往復運転させている。さらに田原町などに駐車場を確保し、パークアンドライドの実験も行っている。
 運転席が前後にあるのが特徴で、新福井へ向かうときはいったん旧8号線の停車場で運転士が反対側に移って逆方向へ向かっていく。料金は一律で100円。

 現在の福井市内を走る福鉄電車 車を通行止めにしてトランジットモール
 市内を走る低床電車   福井駅前を出発
 床が低く乗り降りしやすい  新型電車の運転席

 京福の存続を求めている福井市ではこの軽車両の電車を田原町で福鉄線に乗り入れさせて駅間から直接三国港など郊外へ走らせようとプランも描いている。床が低いのでお年寄りには乗りやすくなる。

錆び付く鉄路