太平記巻の2
 資朝誅殺 阿新翔ぶ事 

 敦賀から佐渡へ船出
 太平記で最初に北陸が関わるのが巻の2。正中の変で幕府倒幕計画が露見、計画の中心人物の一人、日野資朝は佐渡へ流される。資朝の子、13歳の阿新(くまわか)丸は父に最後に合おうと奉公人一人だけを連れて敦賀から舟に乗る。
子供足だった性か都から敦賀までは13日かかった。そこから商人舟に便乗し、順風だったので程なく着いた。

  「都を出でて13日と申すに、目越前敦賀の港にぞ付き玉ひける。これより商舟に便乗して、順風折節よかりければ、程なく佐渡国にぞ着き給ひける」


 
  太平記の袖舞台