鞆の浦対岸の仙酔島を散策

平安時代から瀬戸内海の潮待ちの湊として賑わった鞆の浦の対岸にある仙酔島。仙人が酔うような美しい島だという。鞆の浦から船で5分間で渡れる。

鞆の浦の乗船場から20分間隔で「平成いろは丸」と名付けられた福山市営の渡し船が出発する。片道240円だが、自動販売機では480円の乗船券しか販売していない。個人の漁船などを除いてこの船しか島に渡る手段はなく、必ず帰りも乗ることになるため行き帰り分をまとめて払うことになっている。

朝7時からよる21時30分まで運行している。鞆の浦で時間調節し、仙酔島では直ぐに折り返す。21時30に鞆の浦発の最終便が21時35分で折り返すとその日の運行は終わる。悪天候の日は早めに打ち切ることもあるという。人が暮らしていない無人島だが、二つの宿泊施設があり、夜も宿泊者や従業員はいる

手前の弁天岩を見ながら、途中の定置網を迂回して右回りに仙酔島の桟橋に到着する。桟橋からは島の沿岸に沿って遊歩道が続く。

最初に高台の建物が目に入ってくる。「人生が変わる宿ここから」と名付けられた宿だ。時間がなかったので寄らなかったが、ホームページを見るとテレビとかはなく下界を離れた気分になるそうだ。部屋からの景色はよさそうだ。

 建物の下を100メートルほど進むと砂浜に出る。岩と小さな島の間から西に傾いてきた太陽も見える。海の反対側には4階建ての建物が建っている。国民宿舎「仙酔島」だ。日帰りの温泉もあって連絡船で訪れる人も多い。宿泊も出来る。海水風呂もあるらしい。土産も販売している。近くにキャンプ場もある。

 遊歩道を海沿いに進んでいく。途中で上り下りもあり瀬戸内海の景色も変わっていく。仙酔島は9000万年前の大規模な火山活動でできた溶結凝灰岩でできた貴重な地質の島。

 遊歩道に沿った岸壁の色が少しずつ変わっていく。 黒・赤・青・黄・白と5色 色と呼ばれている。斜めに傾いた岩の層や切れ込みなど激しい活動が行われていたことがわかる。岩が風化でもろくなっていて崩れていたり、亀裂ができたり、小さな洞窟のようになったりしていた。

 途中で引き返したが、ずっと歩いて行けば高さ150メートル以上に山頂につく。瀬戸内海の夕日の美しいスポットだという。

 遊歩道を戻って午後5時前に桟橋に。しばらく待合室で冷たい風を避けていた。時間通り船がやってきて乗り込んだ。5人ほどの一緒に乗った。話を漏れ聞くと国民宿舎など島で働いているだった。

 帰りの船旅、海は夕焼け色に染まり、鞆の浦のホテルや建物がシルエットに見えた。弁天島が間近に見えた。

 潮待ちの湊、鞆の浦を散策

瀬戸内海 鞆の浦の渡し船

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